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中小企業診断士1次試験の科目別勉強法

中小企業診断士試験勉強法

中小企業診断診断士試験の試験科目は1次試験で7科目ですが、2次試験との関係や、難易度などによって各科目の重要度や、学習にかけるべき時間はかなり異なります。

ここでは、戦略的に合格を勝ち取るために、科目ごとの勉強法のポイントを見ていきます。

①経済学・経営政策~グラフ、グラフまたグラフ

出題内容は、いわゆるマクロ経済学、ミクロ経済学と呼ばれる分野です。

中小企業診断試験の中では、学生時代に経済学を専攻した方(しかもきちんと勉強した方)以外は、苦労することの多い科目です。

その特徴は、グラフがやたらたくさん出てくること。

グラフが関わる重要論点としては

ミクロ経済学

  • 費用関数
  • 需要供給曲線

マクロ経済学

  • 45度線分析
  • IS-LM曲線

などがあり、はっきり言って数学が苦手な方には結構きついです。

もし、診断書試験用のテキストではどうしても理解できない場合には、市販のごく簡単な入門書などを読んでみると良いかもしれません。

全体傾向としては、マクロ経済学の方がとっつきやすく、解答しやすい問題が多いので、テキストでは後にくることが多いのですが、マクロ経済学を先に勉強して、後からミクロ経済学をやった方が効率的かもしれません。

難関科目ですが、2次試験には出ない科目なので、まずは60点を目指し、どうしても苦手であれば最悪足切りの40点を取れれば良いと割り切って、他の科目を得点源にする戦略もありだと思います。

②財務会計~最重要にして最難関

財務会計は、科目合格率が低く、この科目を落としたがために1次試験が不合格になる可能性の高い、要注意科目です。

しかも2次試験では4分の1が財務会計からの出題なので、診断士試験においては最も重要度が高い科目といってもいいでしょう。

財務会計を理解するには、最低でも簿記3級程度の知識は必要となります。

全くの初学者であれば、先に簿記3級の勉強をしてしまいましょう。
(※簿記2級はあれば有利ですが、診断士試験のためだけにそこまで勉強するのは時間の無駄です。)

財務会計のうち、4割~5割が簿記にかかわる問題となります。

残りの5割~6割が簿記以外の収益分析や、経営分析の問題になりますので、現状の簿記の知識レベルによってどちらで点を稼ぐのかという戦略が変わってきます。

また、多くの受験生が驚くポイントなのですが、1次試験では計算問題がでるのにも関わらず、電卓持ち込み禁止なので、筆算の仕方を忘れてる場合はそこからスタートになります。
(※2次試験は電卓使用可です。)

③企業経営理論~楽しいからといってやりすぎ注意

科目合格率は高めですが、試験範囲が広く2次試験にも出題される重要科目です。

1次試験、2次試験共通で出題される重要な範囲は以下の通りです。

  • 競争優位性、シナジー、SWOT分析
  • 製品・市場マトリックス、アウトソーシング、集中戦略
  • 組織構造と特徴、モチベーション理論、リーダーシップ理論
  • ブランド戦略、サービスマーケティング、広告

中小企業診断士=経営コンサルタントとしての核となる科目ですが、勉強するのが比較的苦にならない科目なので、企業経営理論ばかり勉強して他の科目がおろそかにならないように、学習時間のバランスには気をつけましょう。

④運営管理~工場と店舗のお話

2次試験にも出題される科目で重要ですが、基本的には暗記中心の学習となるため、科目合格率も高めです。

1次試験、2次試験共通で出題される重要な範囲は以下の通りです。

  • 個別生産、ロット生産、連続生産の違い
  • 多工程もち、多台もち、1人生産方式
  • 外注管理、外部資源の活用
  • 生産情報システム(CAD)等

また、「店舗・販売管理」については、商工会議所が主催する「販売士」試験の内容とかなり重複するため、持っている方は有利です。

⑤経営法務~会社法と知財法を中心に

暗記中心でほぼ1次試験のみの科目なので、効率良く学習することが大切です。

出題が多いのは、「会社法」と「特許法」、「商標法」などの知的財産関係の法律です。

「民法」などは範囲が広く難解なわりには出題は少ないので、最低限の学習で留めておいてもよいでしょう。

⑥経営情報システム~IT派には楽勝?!

IT系の知識が豊富な方にとっては簡単な科目ですが、苦手な方に取っては専門用語の意味を理解する段階でつまづくという得手不得手が極端に分かれる科目です。

科目合格率も低めなので、人によっては要注意科目となります。

2次試験では「インターネットの活用」に関わる部分で一部関係してくる科目でもあります。

⑦中小企業経営・中小企業政策~過去問対策がききずらい

中小企業経営は、前年度の「中小企業白書」からの出題が中心です。

毎年出題内容が変わるため、過去問による対策がしにくい科目といえます。

かといって自分で分厚い白書を読み込んでいては、時間がいくらあっても足りないので、資格スクールなどの白書対策講座の利用が必須といえるでしょう。

まとめ

出題科目が多く、2次試験との関連も踏まえて学習を進めなくてはいけない中小企業診断士試験では、科目ごとの力配分が極めて重要なポイントとなります。

無駄に遠周りをしないためにも、自分の現在の知識量や得手・不得手をよく分析して、最も効率良く得点力をつけることができる学習戦略をしっかりと立ててから勉強をスタートさせましょう。

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